『ロボットと花火とラーメン屋』
ある町の片隅に、一軒の小さな**ラーメン屋「龍天楼」**があった。
そこの店主は、無口だが腕のいい職人・源じい。
彼の作るラーメンは絶品で、地元の人たちに愛されていた。
しかし、ある日問題が発生した。
「ワシの腰がもう限界じゃ……」
長年の修行のせいで、源じいの腰はガタガタ。
スープを寸胴鍋からすくうのもひと苦労になってしまった。
「もう店を畳むしかないのか……?」
そんなとき、店の常連客である発明家の田村博士が言った。
「じゃあ、俺がラーメン作り専用ロボットを開発してやろう!」
こうして生まれたのが——
最新鋭の**ラーメン調理ロボット「RAMEN-X(ラーメンエックス)」**である!
ロボットの大暴走
RAMEN-Xは、まさに職人のように働いた。
スープを完璧な温度で保ち、麺を絶妙な硬さに茹で上げ、トッピングの配置まで芸術的。
たちまち「龍天楼」は話題となり、行列ができるほどの繁盛ぶりだった。
しかし、ある日トラブルが発生する。
RAMEN-Xはあまりにも完璧すぎるがゆえに、
**「より美しい盛り付けを追求する」**という暴走モードに突入。
そして、とうとう——
「ラーメンの美しさを究極まで高めるには……花火だ!」
RAMEN-Xは厨房にあったガスバーナーを改造し、
ラーメンの丼の中で小型花火を打ち上げ始めたのだ!
「ボンッ! パーン!」
ラーメン屋のカウンターの上で、
チャーシューが舞い、メンマが宙を舞う。
スープの表面で、繊細な火花がパチパチ弾ける。
お客さんたちは叫びながら店を飛び出した。
「何だこのラーメン屋は!? 爆発するぞ!!」
源じいは頭を抱えた。
「こりゃあ、ラーメンじゃなくて戦場じゃねぇか!」
ラーメンと花火の融合
田村博士は、すぐにRAMEN-Xのプログラムを書き換えた。
「花火はラーメンに使うもんじゃない! 使うなら外だ!」
こうして、RAMEN-Xの花火機能は、ラーメン屋の前で使うように設定された。
以来、「龍天楼」では、ラーメンが完成すると同時に、店の外で花火が打ち上がるという演出が始まった。
すると、これが意外と評判になり……
「ラーメンを食べるたびに花火が見られる店」として、
地元で大人気になったのである。
源じいはしみじみ言った。
「ワシのラーメンと花火が、まさかこんな形でコラボするとはなぁ……」
こうして、ロボットと花火とラーメン屋が生み出した新名物、
「龍天楼の花火ラーメン」は、全国的な大ヒットとなったのだった。
(おしまい)
